建物から描く

この絵は、三島市の駅前にある加和太建設株式会社さまの本社社屋から貰ったイメージで描いたものです。

河田社長から「建物からインスピレーションを受けたらどんなものが出来るのか見てみたい」という依頼を受けた時、建物から自由に発想をして描くなんて…とても面白い、とワクワクしたのを覚えています。

本社へ伺い、色々な話を聞く中で少しずつ閃いて、その後休日にこっそり建物をジッと眺めに行きました。少し変な人みたいだなと思いましたが…少し見学しただけでは、これだ!という閃きが足りなかったので。
建物がそこにあって、佇む空気感や時間ごとの変化を知りたくて。
それで、もじゃもじゃと下書きをしていたら閃いて、そこからは気持ちが消えない様に変わらない様に急いで描きました。

空に続くような階段が、社員が登り続ける長い階段になっていって、空の上まで続いていく。
昼と夜で違った顔を持つ建物の顔は穏やかで、ゆっくりと成長していく時間を感じる。
あちらこちらに散らばった緑も成長とともに枝を広げて大きくなっていく。
このような立派な建物を建てた敬意と、これからの加和太建設さんが大きく成長していくようにとの願いも込めて
…そんなことを考えて出来上がった作品です。

普段はお金がなく額装などしないのですが、今回はしっかりと額装も沼津アートサロンさんでして頂きました。
やはりしっかりと額装すると、全然違います。
たとえば人が服を纏うように、絵にも装いがあって
優れた装いは、絵の意志をより深く、より強く浮かび上がらせるのだな、と感じました。
粗末な服が人を弱く見せるように、絵の語り口もまた、その“服”次第で変わるのです。
そんなことを額装していただき感じました。
(私にお金があればもっと良い服を着せてあげられるけど、私の頑張る所はそこでは無く。そのバランスもまた難しい)

こういう時はすこし「高い絵が売れる人は良いなぁ」と思います。
絵をより美しく見せるために、飾る場所や額を丁寧に選ぶ。
それはとても贅沢で、幸せなこと。
でも、そのぶん価格が上がってしまえば、絵は一部の人だけのものになってしまう気がする。
私は、絵がもっと身近にある世界をつくりたい。…そういう矛盾も今回は少し感じることが出来ました。
描くことは続ける、ただどうやって広げていくのか。



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この記事を書いた人

静岡県在住。音楽や動植物にきっかけを貰い、絵を描いています。fete三島醸造所のボトルデザイン担当。

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